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ワクチンとワクチン [病院あれこれ]

こんにちは。ワイズの院長です。

緊急事態宣言が延長になってしまいました。
予想はしていましたが・・・でも仕方ないですね。北本市でも感染者が出てしまいましたので、引き続きご協力お願いします。

さて、この時期たま~にあるのですが、「狂犬病ワクチンと混合ワクチンを同時に売ってほしい」というもの。
答えは「無理!」です。
ワクチンの能書(説明書)に以下の記載があります。
「ワクチンの同時接種は避けること。生ワクチン接種後は1カ月、不活化ワクチン接種後は1週間、間隔をあけること」
生ワクチンとは主に混合ワクチンに含まれ、狂犬病ワクチンは不活化ワクチンです。
つまり混合ワクチンの後は1カ月、狂犬病ワクチンの後は1週間間隔をあける必要があるということです。
察しの良い方はお分かりかと思いますが、短期間に済ませたければ狂犬病を先に打つのがおすすめです。

ほとんどの方は上記の説明でご理解いただけるのですが、中には「別の病院では打ってもらえたのに!」と食い下がる方もいらっしゃいます。
にわかには信じがたいですが、それはワンちゃんのために良いことなのでしょうか?

もちろん、私も認可外使用を全くしないわけではありません。ある程度のエビデンス(根拠)があり、かつメリットがある場合に限って行っています。(たとえば抗がん剤治療中の、吐き気止めの長期使用など)
ワクチンの同時接種のメリットとは何でしょう?・・・動物にとっては全く無いです。
せいぜい飼い主の手間と、ガソリン代の節約程度です。
今からでも遅くはないので、同時接種はやめておきましょう。

他の予防薬はどうでしょうか?最近注射のフィラリア予防薬を取り入れている病院もあります。当院では実施していませんが、こちらも1週間間隔をあける必要があったと思います。詳しくはかかりつけの先生に聞いたください。
ノミのスポットオン予防薬は?ワクチンと同時でも大丈夫です。
フィラリア予防の飲み薬は?同時でも大丈夫なのですが、ワクチンの副作用で吐いてしまった場合、薬が無駄になってしまうので、当院では1日程度ずらすようお勧めしています。

他、ご不明な点があれば、遠慮なくお問い合わせください。
薬は正しく使いましょう!




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